もう例年であれば、ボチボチとインフルエンザが出てくる時期です。
佐賀県の感染症情報センターのデータでは、まだ佐賀県内ではあまり流行していないようです。
また、寒くなるにつれて、外来の担当患者さんの多くもインフルエンザワクチンを摂取するようになってきました。
ちなみに今年のワクチンは以前のワクチンと少し違っています。
今年は4価ワクチンで、去年は3価ワクチンでした。
どういった違いかと言いますと、対応するインフルエンザのタイプが1種類増えているのです。
1種類増えたことによって、インフルエンザワクチンの原価も上がっています。
よって、当院は昨年3000円、今年は3500円(税込)です。
自由診療なので強制は出来ませんが、現状では基礎疾患をお持ちの方にはお勧めすることが多いですね。
ワクチンを打っても油断せず、手洗いうがいを頑張りましょう!!
Eguchi clinic. A doctor is specialized in gastroenterological medicine. Two doctors are in General Medicine. We see the patients with common disease. iタウンページにHPを掲載しました。 https://itp.ne.jp/info/411110349400000899/
2015年10月27日火曜日
2015年10月6日火曜日
総合診療医 ドクターGの意義と弊害
総合診療医 ドクターGはNHKで放送されている医療系クイズ?番組です。
医師の診断の流れを見るという意味では興味深い内容で、
おそらく医療関係者(特に研修医や看護師さん)にとっても面白い内容だと思います。
社会的には「総合診療」という名を認知させるという意味では非常にありがたい番組です。
しかし、弊害……とまでも言えないかもしれませんが、一部誤解を受けやすいと思われる点があります。
それは、多くの総合診療医の仕事はドクターGのように「稀な疾患を診断する」ことではなく、
慢性疾患のコントロールや動機付けや急性疾患を診断することのほうが圧倒的に多いのです。
稀な疾患がどの程度の頻度で受診するのかというと、
比較的少ない疾患は「忘れたころにやってくる」レベルの頻度であり、(=数カ月に1人)
さらに稀な疾患になると「10年で1人」や「教科書では知っている」レベルとなります。
数カ月に1人レベルとは、外来で1500回(重複あり)面談して、1人に出会うこととなります。
10年に1人レベルになると……。
ですから、プライマリケア、個人病院の総合診療医は稀な疾患の診断能力よりも、マネジメント能力や動機付けに特化したほうが効率的なのです。だからといって稀な疾患を見逃していいという訳ではありません。
大切なのは、診断がつかないときに(=具体的にいうと通常の疾患の経過ではないことや非典型的な身体所見など)三次医療機関に紹介できる能力です。
診断がつかないときに紹介するシステムがあれば、そこにいる診断医(それこそドクターGのような)は多くの診断がつかない患者さんを診察することが出来て、さらに診断能力は洗練されたものになります。
また、通常クリニックには多くの場合CTやMRIなどの高額な機器は置かれていません。
病歴、身体所見、血液検査のみで診断がつく、希少疾患はほぼありません。
予測がつくこともありますが、除外診断が必要になるためにやはり検査を行うことが多いです。
更に、診断がつきにくい患者さんの問診、診察には通常より時間がかかりますので、待ち時間が長期化しやすい面もあります。
ですから、通常はアクセスがよく、慢性疾患のコントロールが上手であり、話しやすく、診断不能なときに紹介する判断ができる医師をかかりつけとして持つことをお勧めします。
と、言うことで、ドクターGとかかりつけ医が同義になりにくいというお話でした。
勿論、診断能力は頑張ってみがきますが(笑)
記載:江口仁
医師の診断の流れを見るという意味では興味深い内容で、
おそらく医療関係者(特に研修医や看護師さん)にとっても面白い内容だと思います。
社会的には「総合診療」という名を認知させるという意味では非常にありがたい番組です。
しかし、弊害……とまでも言えないかもしれませんが、一部誤解を受けやすいと思われる点があります。
それは、多くの総合診療医の仕事はドクターGのように「稀な疾患を診断する」ことではなく、
慢性疾患のコントロールや動機付けや急性疾患を診断することのほうが圧倒的に多いのです。
稀な疾患がどの程度の頻度で受診するのかというと、
比較的少ない疾患は「忘れたころにやってくる」レベルの頻度であり、(=数カ月に1人)
さらに稀な疾患になると「10年で1人」や「教科書では知っている」レベルとなります。
数カ月に1人レベルとは、外来で1500回(重複あり)面談して、1人に出会うこととなります。
10年に1人レベルになると……。
ですから、プライマリケア、個人病院の総合診療医は稀な疾患の診断能力よりも、マネジメント能力や動機付けに特化したほうが効率的なのです。だからといって稀な疾患を見逃していいという訳ではありません。
大切なのは、診断がつかないときに(=具体的にいうと通常の疾患の経過ではないことや非典型的な身体所見など)三次医療機関に紹介できる能力です。
診断がつかないときに紹介するシステムがあれば、そこにいる診断医(それこそドクターGのような)は多くの診断がつかない患者さんを診察することが出来て、さらに診断能力は洗練されたものになります。
また、通常クリニックには多くの場合CTやMRIなどの高額な機器は置かれていません。
病歴、身体所見、血液検査のみで診断がつく、希少疾患はほぼありません。
予測がつくこともありますが、除外診断が必要になるためにやはり検査を行うことが多いです。
更に、診断がつきにくい患者さんの問診、診察には通常より時間がかかりますので、待ち時間が長期化しやすい面もあります。
ですから、通常はアクセスがよく、慢性疾患のコントロールが上手であり、話しやすく、診断不能なときに紹介する判断ができる医師をかかりつけとして持つことをお勧めします。
と、言うことで、ドクターGとかかりつけ医が同義になりにくいというお話でした。
勿論、診断能力は頑張ってみがきますが(笑)
記載:江口仁
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