糖尿病について

糖尿病の患者さんは徐々に増えつつあります。

佐賀市、佐賀県でも、糖尿病治療の重要性は認識されています。

なぜ糖尿病の治療が大切か
「おりゃー、好きにして死ぬときは死ぬばい」
そういう患者さんは沢山見てきました。
心筋梗塞になったときに「言われたとおり、死ぬときがやってきました。」と聞くと、やはり生きたいと言われます。
現代医学で多くの人はこの状態から救われますが(一部死に至ります)、
後遺症を抱えて過ごすことになります(心筋梗塞の場合は心不全など)。

上記の例を簡潔に言えば、「健康寿命が減ってしまう」ということです。

治療で大切にしていること
1.トータルバランスを目指します。
「糖尿病は良くなったけど、太って膝が痛くなって動けなくなった。」などが無いように、バランスを意識して治療をしていきます。

2.運動療法を推奨します
トータルバランスを目指した治療には、運動療法は絶対に必要です。健康寿命を、その他の疾患の予防を考えると外せません。

3.もちろんガイドラインを遵守します
改定されるガイドラインを遵守出来る、目標値を超えられるようにサポートします。
ガイドラインが改定されました。2019年のガイドラインが提示されています。
http://www.jds.or.jp/modules/publication/index.php?content_id=4
是非一緒に勉強しましょう。

4.低血糖を減らします
低血糖は高血糖と同レベルに脳へのダメージが大きいことが分かってきています。
そのため、内服薬も低血糖が起きにくい薬剤が開発されています。
勤務医のときには低血糖脳症(意識障害が持続)した患者さんも見てきました。

経済的に受診が困難
受診が継続できない理由に金銭的なことをお話いただくこともあります。
出来るだけ安い薬で対応すること(安くても良い薬があります!)や
検査をへらすこと、安定すれば長期処方することで負担を減らすことができます。
希望される場合は遠慮なく教えてください。

また、一度病気を発症して後手に回ると医療費は逆に多くかかります。
例えば、脳卒中で半身麻痺になった場合で施設へ入所すると月に10万円を超える負担が必要になり、かつ就労が困難な場合も多いです。内科の通院は月に数千円です。

また、禁煙は費用負担が少ない治療方法です。
禁煙外来は現在行っていません。しかし、今後の課題として認識しています。

時間的に受診が困難
仕事で忙しい。よく言われるお話です。残念ながら、夜間外来や休日の外来は当院では行っていません。出来るだけ待ち時間を少なく、資料を渡す、LINEを駆使するなど工夫をこらしていきます。
健康寿命を伸ばすことで、貴重な時間を受診に使った以上に時間的に余裕が出来るように努力します。

記載:江口 仁