2019年4月23日火曜日

<伝道>第9回九州地域医療教育研究会

#地域医療 #佐賀市 #一次医療

第9回九州地域医療教育研究会に参加してきました。今回はどうしても、医学生さん、医師向けのお話になります。毎回長文ですみません。

地域医療を実習した学生さんの発表では、「少ない資源で診療する能力をつけたい」「偏りなく学習したい」という話が聞け、当江口医院でも体制が確立した頃には、学生さんを受け入れたりもできるかなぁと思う次第でした。

佐賀大と熊本から総合診療医育成プログラムの紹介がありましたが、1クリニックに勤務する医師としても、大学で学ぶ意義は深いと思いました。先生方の発表からはやや分かりにくい感じはしましたが、クリニックから高次医療機関の連携がとりやすくなると思いました。後は、設備が豊富なので、診療が完結できるという意味で、症例の答え合わせがしやすいです。このトレーニングをしておけば、よく分からないから、分からないまま紹介するのではなく、高次医療機関でなされる医療を想像しながら紹介することができると思います。

一次医療で活躍したいと思う医学生、医師が佐賀大プログラムで研修するメリット
・不要な紹介を減らし、紹介すべき医療を漏れなく紹介できる。
・相手の医師、機関を知っているので自信をもって紹介することができる。
・連携すれば資源は無限大。
・連携がとりやすい。


当院では江口仁医師が佐賀記念病院で行った研修医教育(1か月)の症例報告を行いました。大人数で回る大学の実習と異なり、地域の研修は1~2人で回るので、指導方法が個々に合わせて手厚い印象でした。かなり多忙な医療機関なので、指導方法のEvidenceには欠けるかもしれませんが、そこは大学などとコラボして高めて行くと良いと思いました。当クリニックでは研修医を受け入れてはおりませんが、教育に熱意ある医師が在籍するという意味で、また多忙さも適度という意味で、将来的には手厚い指導が可能と考えます。





地域医療を担いたい一員として、大学で、地域で、クリニックで、地域の皆様のお役に立つことができれば幸いです。香月

2019年4月15日月曜日

新しいページが出来ました。

新しいページが作成されました。

高血圧症について
感冒について

上記2点のページで、タイトル下部に追加されています。

高血圧症のコントロールは佐賀の脳卒中の発症リスクに関わります。
脳卒中は介護負担への影響します。

感冒診療は佐賀の耐性菌のリスクに関わります。

2つを地道にガイドラインに沿って治療していきたいと思います。

記載 江口仁

2019年4月1日月曜日

医師勤務日の変更のお知らせ

2019年4月より江口仁医師の勤務日が変更します。

変更前)火曜日午後、土曜日午前

↓ ↓ ↓

変更後)月水金土午前(9-12時)、月金午後(16-18時)

以上。
午後は採血が出来ない時間帯ですのでご留意ください。院長の診療時間に変更はございません。

記載:江口仁

2019年3月12日火曜日

5月の大型連休中には開院日がありません

平成が終わる5月の10連休があと2ヶ月ほどで来ます。
江口医院は現在のところ連休中の開院はしない予定です。
当院では内服薬が連休中になくなりそうな方にはお声掛けしています。
しかし、ご自身でも薬の残薬確認をよろしくおねがいします。

2019年3月7日木曜日

失神 ~講演会伝道~

「失神」についての講演を聞いてきました。

失神は一過性意識消失発作(一時的に意識がなくなる発作)の一つですが、一過性意識消失発作には、失神の他に、てんかん、心因性発作などがあります。それぞれの意識消失の仕方には特徴がありますが、診断をつけるのは専門家でも難しいこともあるようです。

失神には、反射性、低血圧、心原性(心臓が原因の失神)があり、心原性が最も予後が悪いです。失神の15%が心原性で、そのうちほとんどは不整脈が原因とのこと。なので、心原性の失神を現行犯で捕まえることが大事になります。発作が起こっている時に心電図を記録することです。

心電図は近年いろいろ出てきました。健診で良く行う数十秒横になっていれば終わるものもあれば、2泊3日ほど電極をつけて帰って記録するもの、1~4週間ほどベルトを着脱しながら記録するもの、体に埋め込んで2~3年記録するもの、発作の後にボタンを押せば記録が残るものなどです。体に埋め込む心電図は、体に傷も入るので、段階を踏んで行います。段階を踏まないと保険も利かないようです。認知の制限がある高齢者には、ベルト式をお勧めされていました。発作の頻度に寄っても心電図の選択が変わります。

迷走神経反射(緊張状態で長く立っていてパタンと倒れる失神)による失神は、予後は良いですが、繰り返すと怪我もしますし危険です。8割の人が良くなるトレーニングがあるそうです。ためしてがってんでも紹介されたとのこと。テレビの情報も嘘ホントがありますが、これは大丈夫そうです。ただトレーニングには時間(5分~30分)が必要なので根気が要りそうです。

気を付けなければならないのは、不整脈を起こす迷走神経反射やてんかんがあることです。不整脈の起こし方には特徴があるようですが、この疾患を知らないと、不整脈→即ペースメーカー(心臓のリズムを整えてくれる機械)ということで、機械を体に入れることになりますが、迷走神経反射にペースメーカーを入れても予後は良くなりません。てんかんには抗てんかん薬を飲めば8割の人は発作がなくなるようです。Tilt試験(起立性血圧の試験)が陽性の場合は、不整脈があっても血管迷走神経反射であることもある(多い?)ようです。

その他、
・血液サラサラの薬の中には、低用量でエビデンスがないものもあるので要注意。(効果がないかは分からない。あるか証明されていない。)
・失神の後、運転して良いかは、日本不整脈心電学会に基準があるので参考にされたし。

小さい娘息子を夫に預けて講演会に参加しましたが、大変勉強になりました。サポーターに感謝です✨4月から火曜日午後枠に復帰します。よろしくお願いします。