2016年6月14日火曜日

医者=科学者+牧師やお坊さん

一般内科医という今の仕事が、科学者と牧師さんやお坊さんの真ん中ではないか?と最近感じています。

医師は通常科学として西洋医学を中心に学びます。
その科学を使ってなぜ治療をするのか、どういった生活をするのかは、
最終的には生き方に関わっていくことになります。

どういう治療をするのかも、どんなふうに生きていたいのか、
そして、逆にどう死にたいのかも生き方に関わっていきます。

一般内科医としては、どう生きたいのかに寄り添って治療方法を選びたいと思っています。
太く短い人生、細く長い人生、辛くとも挑戦したいのか、もう辛さなどからは逃げ出したいのか。

しかし、時々問われます。
本人から どう生きればいいでしょう?
家族から この人の人生はこれでいいのでしょうか?

どう生きるべきなのかを求め勉強しているのは牧師さんやお坊さんではないでしょうか?
僕には完全な正解は分かりませんが、どの生き方でも幸せに生きれれるように手助けがしたいなと思っています。
また、どんな選択肢であっても最後はきつくないように手助けが出来ればと思っています。

記載:江口仁

2016年6月7日火曜日

暑くなってきました。梅雨ももうすぐです。

過ごしやすい季節が過ぎて徐々に暑くなってきました。
熱中症はまだまだ起きない印象ですが、油断は禁物。
暑いところでの作業時には、十分な水分と休憩を取ってくださいね。

尚、十分な水分とは…と、聞かれることがありますが、
おしっこの濃さや量を見るのが比較的簡単だと思われます。

腎臓は体内の水分が多いときは薄い尿をたくさん作り、
体内の水分が少ないときは濃ゆい尿を少量作ります。

尿の濃さが濃ゆく、ここ3~4時間トイレに行っていない…というのは赤信号です。

筋疲労や、筋けいれんが強い場合は内服、点滴が有用なことがあります。
ご相談ください。

記載:江口仁

2016年4月26日火曜日

大病院への紹介状

2016/4月の診療報酬改定で、大病院を直接受診出来るシステムはハードルがあがっています。
紹介状なしで、直接受診する場合は5000円追加で支払うことになります。
これまでも救急部門などでは受診費用アップでハードルを上げていたのですが、
今回の改定で通常の受診も出来にくくなっています。

これは大病院には高いレベルの医療に専念してほしいという厚生労働省の思惑です。
(厚生労働省が悪いってわけでなく、保険料を有意義に使えるように策を練ってくれているのです)
軽症で検査を本来はしないでいい患者さんが大病院を受診することが、
(多くは「不安である」という理由で)
検査が必要で、重症もしくは特殊な患者さんの診療機会を奪っているという流れを変えたいのでしょう。

患者さんとしては心配な時に大病院でいろいろ検査してほしいという気持ちがあるかもしれません。しかし、診断という面では、経験上多くはクリニックで対応可能ですし、9割以上が中病院で対応可能です。診断後専門的な加療が必要であれば、紹介されるでしょう。

保険診療としては、金銭的にも医療の流れとしてもいい方向に流れていくと思われます。
でないと、結局みんなの保険料があがってしまいます。

将来的には、大病院として初診を担当するのは苦手になる可能性もあります。
その代わり、中小病院が初診の診断能力が高まるのでしょう。
研修医レベルでいうと、大学での研修では初診を取ることがさらに困難になりそうです。

大病院は原則治療のみ。
診断は中小病院、診断困難な場合のみ大病院という能力が固定していくのかもしれません。

2016年4月12日火曜日

待ち時間

病院での「待ち時間」は気にされる方が多いと思います。

待ち時間について平成26年度 受療行動調査@厚生労働省を見てみましょう。
病院選択の理由や入院の状況などの解析もあるので、ぜひ原本も見ていただきたいですが、、、
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jyuryo/14/kakutei.html

今回のトピックである待ち時間についてみてみます。



全体的にはほとんど変化がないように見えます。
しかし、初診のみに注目してみてみると、特定機能病院、大病院、中病院は30分以上経過することのほうが多くなっています。

再診については大病院、中病院のほうが早く、初診については小病院が早いと言えそうなデータです。

つまり、高血圧、糖尿病などの定期処方については、どの大きさの病院にかかってもあまり変わらないと言えますが、初診に関しては小病院にしたほうが待ち時間は短いようです。
現場の感覚としては小病院は予約制を取っていないところが多く、来た順で診察することが多い気がします。

記載:江口仁

2016年3月29日火曜日

インフルエンザ感染症が下火になってきました。

最近は38℃に上がっていても、インフルエンザが検出される率(陽性÷全体の検査数)が下がってきています。
逆に言えば、38度を超える風邪が流行っているようです。

油断せず、手洗いうがいを続け、十分な睡眠時間を取りましょう。

記載;江口仁