2015年9月29日火曜日

介護度と死亡率

介護保険は、要支援が減りそうな流れですね。

高齢者が増えて、必要なお金が増えているし、
介護の人材が集まらないから給与も上げなければいけないし、
保険料をあげるとクレームはたくさん出るみたいですし、
保険者も大変ですね。

と、すると言われがちなのが「出来るだけ悪いように書いてください」ですね。
介護度が上がれば上がるほど受けれるサービス量が増えますし、(自己負担も増えるけど)
入所できるかの判定基準でもあります。
なので人によっては高い介護度が出ると「やったーーー」と、喜ばれる方もおられます……

でも、考えてみてください。簡単に言うと介護度が出る、高くなるっていうことは、弱まったってことですよ?

と、いうことでお題にやっと戻ってきますが、どのくらいの介護度だとどれくらいの死亡率になるのか。

介護度自体が日本のシステムで作られた仕訳なので、今回は日本語の論文を参考にしてみましょう。(武田俊平:介護保険における65歳以上の要介護など認定者の2年後の生死と要介護度の変化:日本公衛誌 2004)


介護度と死亡率

要支援  4.4%
要介護1 7.8%
要介護2 9.9%
要介護3 13.3%
要介護4 18.1%
要介護5 25.0%


2年のデータで、一施設でのデータですから、さらなる研究が必要でしょう。
でも、介護度が上がるごとに死亡率は確実に上がりますね。

良い人生にするために、要介護状態にならないように心がけましょう。
また、システムにおんぶにだっこではなく、自分の健康はジムや体育館などで積極的に守っていきましょう。

2015年9月8日火曜日

平均寿命と健康寿命

今回のお話は、平均寿命と健康寿命のお話です。
先日のブログの一部に載せましたが、非常に興味深い話題だと思いますので、再掲してコメントしたいと思います。

出典:厚労省:http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002c3vx.html

このデータを見て……
思うところ2点ありますね。

1.意外と健康寿命が早い
 70~73歳が健康寿命になりますが、皆さんどのように感じられるでしょうか?
自分が世代が近ければ、きっと意外と早いと思われるのではないでしょうか?
75歳を超えても元気な人は元気ですものね。しかし、これは平均値なので、もちろん60歳でも健康寿命が尽きてしまう人も居るわけなんですよ。見ないのは出歩けないからです。

 65歳から年金をもらうとするじゃないですか。健康なうちに年金をもらえるのは平均5年ですよ。これからもっと働かなければならない年齢が増えるとすると、健康なうちに年金をもらえる時間はどんどん減っていくでしょう。健康で元気ならば働けっていう論理もありますよね。逆に年金は健康寿命まではもらえないというのも納得できるような気もします。

 子には迷惑かけん、かけたくないという貴方。もうすぐ健康寿命が尽きてしまいませんか?
そろそろ介護保険の申請を検討してはどうでしょうか?

 子世代から見るとどうでしょうか?
「親父がこがん弱っとるってしらんやったばい」
「かあちゃんどうにかこうにかくらしよろー」
と、言いたいですが、健康寿命が過ぎると生活に制限が出てきます。(そういう定義ですから)
買い物が一苦労、お風呂が一苦労。
親が65歳以降は特に、介護の手が必要でないか、親孝行すべき時ではないかを自問せねばなりません。都会に出稼ぎに出ている人も多いですから、知らないうちに弱っていたとならないようにご注意ください。

一緒に親と旅行に行きたいと思っている方、一番楽しめるのは60歳代までです。(統計的には)

2.女性のほうが健康寿命がつきてからが長い

 ピンピンコロリがよかもんねって言いますが、通常そうはいきません。
ご覧のとおり、男性9年、女性12年ほど平均寿命と健康寿命に差があります。
まあ、どこまでをピンピンというかによりますが(笑)
目立つのはその性差にあります。
健康寿命と平均寿命の差は女性のほうが3年ほど長いのです。
女性としては長寿で長生き、だけど、健康寿命は比較的短めとなります。

経験上、この原因は女性の骨粗しょう症、筋骨格系の問題である可能性が高いと考えています。
いわゆるロコモ的問題ですね。
閉経すると骨粗しょう症が進んでしまいます。
内服治療ももちろんしていますが、是非とも
体重コントロール (肥満は膝や腰を痛めます)
運動 (筋肉によって関節を保護しますし、屋外の運動でビタミンDを介して骨を強くします)
栄養 (炭水化物などに偏った食事に気をつけましょう)
を気を付けて、健康寿命を長く保ってほしいと願っています。

記載:江口仁

2015年9月1日火曜日

平成26年度 高齢者の日常生活に関する意識調査結果を閲覧して… Part2

先日のブログの追記です。

サイトの画像は再度内閣府:http://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/h26/sougou/gaiyo/index.htmlを参照しています。

今回も非常に面白いですね。
自分を高齢者だと思うか?についてです。

やはり、年齢が低ければ低いほど、自分を高齢者と思う人は少ないです。
ちょうど半分になるのが70-74歳です。
実は 健康寿命の平均値がその年代なんですね。
これはこれで面白いですから次回のブログにつなげようと思います。

上記のデータを健康状態をベースに組み替えてみると、やはり健康状態が悪い人ほど
自分を高齢者であると認識すると言えます。

また、健康状態より影響は落ちると思われますが、社会的なつながりがない人ほど
自分を高齢者ととらえるようです。


言葉の概念としては60-65歳以降が高齢者、75歳以降が後期高齢者とされていますが、
一般的な人の概念としては70-75歳が高齢者であるという認識になるのでしょう。

若々しくいるためには、健康とつながりがキーワードになるのかもしれません。
ちなみにつながりがある人ほど精神的に良い影響があるとされています。
積極的に老人会に参加したり、地域の活動に参加することが若々しくいるための一つの要素であるかもしれませんよ。

また、このレポートの内容では、健康への情報がほしい方も多いとの記載もあり、ぼちぼちと健康情報を提供していこうと思っています。(高齢者はインターネットよりテレビや新聞が情報源であることがこのレポートにも載っているのでWebでアップするのは矛盾していますが笑)

記載:江口仁