病院総合診療医学会に参加してきました。
これからの医療のコンセプト、ビジョンを考えるだけでなく、総合診療医としてのアイデンティティをどうするのかなど非常に勉強になりました。
また、稀な疾患の報告もある学会なので、最近の注目されている診断なども多く発表されています。治療可能な疾患を見逃さないように知識の刷新も重要です。
勉強した内容と旅費を地域に還元せねばなりません。
コンセプト、ビジョンは今は約に立たないでも10年後に役立つでしょう。
*総合診療科ってどんなところ?という人のためにサイトをリンクしておきます。
http://hgm-japan.com/general/info.php
記載:江口仁
Eguchi clinic. A doctor is specialized in gastroenterological medicine. Two doctors are in General Medicine. We see the patients with common disease. iタウンページにHPを掲載しました。 https://itp.ne.jp/info/411110349400000899/
2016年9月20日火曜日
2016年9月13日火曜日
小医は病を癒し、中医は人を癒し、大医は国を癒す
小医は病を癒し、中医は人を癒し、大医は国を癒す
公衆衛生の大切さを説くフレーズです。
最近では、ワクチン行政や、ジカ熱、麻疹などのコントロールが話題になっています。
これまでは、上下水道の整備、ワクチン、食糧事情の改善などが、人の余命を伸ばしてきたのだと思います。
現代では、医療は細分化され小医が多くなったともいえますし、昔よりより多くの知識が必要になってきている事実もあります。
つまり、小医、中医、大医で誰がえらいとか賢いとかが問えない時代ともいえます。
その人なりの役割や責任を果たす時代です。
ジェネラリスト、一般内科医、プライマリケア医は通常中医に近いと思われます。
が、個人的に目指したいのは中の上医、やや大医に寄った存在になれればと思います。
診察をしていて、いかに予防医学が大切か、人と人とのつながりや社会性、文化が大切か実感するこの頃です。
ただ、予防は治すことより簡単ですが、症状がないために努力し続けることが難しいですね。
記載:江口仁
2016年9月6日火曜日
合宿とリハビリ
リハビリとは合宿である。
自動的になおして「もらう」ところではない。
きついトレーニング、好むものだけ食べるわけにいかない食事、良いコーチ、そして自主トレ。
きつくないトレーニング、好きなものだけ食べる、コーチはいない、自主トレはしないでは、選手も強くならない。リハビリも進まない。
リハビリが進む患者さんとは
1.自主性がある
2.少しきついが繰り返せる(無理をすることとは違う)
3.食事がしっかり食べられる
以上の3つの項目が大切だと思っている。
しかし、最近大切な要素にもう一つ気付いた。
「継続性」である。
退院後に続けなければ、来た道をまた戻っていくだけである。
一方、継続性を保つことは非常に困難である。
継続性についてはまた話題に上げたいが、要点は「意志力に頼るな」である。
記載:江口仁
自動的になおして「もらう」ところではない。
きついトレーニング、好むものだけ食べるわけにいかない食事、良いコーチ、そして自主トレ。
きつくないトレーニング、好きなものだけ食べる、コーチはいない、自主トレはしないでは、選手も強くならない。リハビリも進まない。
リハビリが進む患者さんとは
1.自主性がある
2.少しきついが繰り返せる(無理をすることとは違う)
3.食事がしっかり食べられる
以上の3つの項目が大切だと思っている。
しかし、最近大切な要素にもう一つ気付いた。
「継続性」である。
退院後に続けなければ、来た道をまた戻っていくだけである。
一方、継続性を保つことは非常に困難である。
継続性についてはまた話題に上げたいが、要点は「意志力に頼るな」である。
記載:江口仁
2016年8月30日火曜日
禁煙できないのは本人の意志なのか?
今遺伝子解析が進み、喫煙と親和性のある性格や遺伝子が分かってきています。
癌関連や、膠原病関連などでも遺伝子の報告があっています。
この遺伝子の解析が性格的な分野まで徐々に入ってきています。
これまでの研究でも性格や幸せな感覚も遺伝性があるとされてきました。
これは一卵性双生児などの統計的解析によります。
最近の研究で、統合失調症のある遺伝子と喫煙の親和性が高いデータが出ています。
つまり、喫煙してよかったーと思える程度が他の人より強い、もしくは遺伝的に依存が形成しやすいようです。
経験上は後者の要因が強い印象で、喫煙に依存しやすい人は、薬にも依存しやすく、医療用麻薬にも、お酒にも、人間関係にも依存しやすい印象です。
つまり、依存とは本人の意志力ではなく体質ともいえます。
体質だから仕方ないと言っていては話が進まないのですけども、
努力不足であると一言で言い切ることは私には出来ません。
超えるハードルを低くして、ライバル行動を減らし、認知行動療法なども取り入れ、
諦めずやっていくしかないのではないでしょうか?
記載:江口仁
2016年8月23日火曜日
医師の偏在はコミュニティの崩壊の一部
久々の投稿となりました。
今日の話題は「全国の医師の勤務先などの情報集めたデータベース作成へ」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160820/k10010643151000.htmlです。
先日、NHKで報道され、ネットでも話題になりました。
医師の勤務先や所属する科をデータベース化するというお話です。
記事の中では、足りない科の医師を把握するというのが理由となっています。
しかし、医師がこの手の報道に敏感なのかと言えば、その理由の一つにあがるのは
「職業の自由や住居の自由を奪われるのではないか?」
という不安です。
実際、海外ではどの科に進むのかなどは制限されていたりしています。
日本の医師は医師免許を取得した後は研修医を経て、自分の好む科に進みます。
各科によって行う業務や病態がかなり違うので、やりがい、収入、訴訟リスク、ワークライフバランスなどを模索しつつ進路を決めます。
研修医としては、乳幼児、小児に対する訴訟リスクが高いことやお産が時間を選べないことも重々分かっているでしょう。また、少子化時代に患者さんが少ない科に行くことは、20年、30年後に職種として食っていけない可能性も考えることでしょう。
記事の中で、小児科、産婦人科が敬遠されている理由の一つと思われます。
また、すでに厚生労働省は必要医師数実態調査を行っています。
細かな情報の把握は強制的な配備を思わせるが故に医師は不安になっているものと考えられます。
では、僻地の医療をどう支えるのか。
限界集落に医師が居ても、既にコミュニティが崩れていっています。
つまり、医師の偏在はコミュニティの崩壊の一部であるともいえます。
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