■ 高脂血症とは
血液の中のアブラの成分です。高コレステロール血症とも言います。コレステロールには良いコレステロール(HDLコレステロール)と悪いコレステロール(LDLコレステロール)があり、良いコレステロールが高い人は問題ありません。悪いコレステロールをほったらかすと、動脈硬化が進んで、将来には病気を起こす可能性がコレステロールが高くない人より上がることになります。多くは血筋や生活によってコレステロールが高くなることが多いですが、心当たりのない場合や急に起こったは、糖尿病、甲状腺、肥満、腎臓、薬から起こることもありますので、先生に相談してみましょう。
■ 高脂血症をほったらかすと
コレステロールが高いのをほったらかしにしている人はいませんか?
高脂血症には症状がありません。しかし、ほったらかしにすると、動脈硬化が進んで、狭心症(心臓を栄養する血管が詰まって胸が痛くなる)、心筋梗塞(心臓を栄養する血管が詰まって心臓を動かす細胞が死ぬ)、閉塞性動脈硬化症(足や手の先の血管が詰まって冷たくなったりしびれたり潰瘍を作ったりする)、黄色腫、膵炎を起こす可能性が、コレステロールが高くない人より高くなります。
■ 高脂血症の検査
血液の検査です。検診での血液検査で測ってあることが多いです。症状のある人は病院へ行けば測って貰えます。症状のない人は健康診断を受けましょう。
■ コレステロールを薬を飲まずに下げる方法
お薬を飲みたくない一心で頑張ってある人も多いと思います。まずは運動です。酸素を使う運動を出来るだけ毎日、週180分以上が理想ですが、達成できている人は少ないと思います。酸素を使う運動には、速歩、社交ダンス、水泳、サイクリングなどがあります。畑仕事は、筋肉は使うかもしれませんが、酸素を使う運動にはならないと思うので、運動は別にした方がいいでしょう。筋肉が落ちてしまったお年の方は、筋肉をつけると良いですが、腰や関節を痛めない程度にしてください。大事なのは、出来ることを一生するつもりですることです。通勤を徒歩や自転車で行くのは、車大好きな佐賀県民には有効だと思われます。都会の皆さんは、駅から駅へ徒歩で階段を上ったり下りたりしていますよ。3階までは階段で昇るとか決めるのも良いと思います。少しから改善して行きましょう。
それから食事です。肉より魚、動物油より植物油、油もの(揚げ物、油炒め)を控える、お酒を減らすことです。
体重は理想体重まで減らしましょう。理想体重=身長(cm)×身長(cm)×22
喫煙はもってのほかです!!
しかし、食事も運動も限界があります。生活習慣を変えようと思って3か月後、やはり数値が高い場合、もしくは次の検診でも高い場合は、潔く諦めてお薬を飲むことを考えましょう。もちろん、生活習慣改善は治療の中でも一番大事なことですので続けて下さい。タバコを吸っている人も、病院を恐れず受診しましょう!良い方法が見つかるかもしれません。
■ コレステロールの薬はこれから一生飲まなければいけませんか?
中には生活習慣の改善を頑張って、必要なくなる人もいます。しかし、コレステロールは年と共に増えるものですし、下がった数値も薬のお陰であることが大多数です。飲み続けた方が今後、病気を起こす予防のためには良いと思います。
■ コレステロールの薬の副作用にはどんなものがありますか?
副作用が怖くて飲まない人も多いかもしれません。確かに、お薬が体に合わない人も時々います。しかし、メリットとデメリットを考えた上で、お薬を飲んだ方が良い場合にしか、内服は勧めません。お薬を変えたりして調整しますので、是非相談してみてください。主な副作用としては横紋筋融解症があります。筋肉が痛くなったり尿が褐色になったりします。飲み始めてから何か気になる症状がある時は先生に相談してみて下さい。