2010年4月27日火曜日

風邪薬

■ 一言に風邪薬と言ってもいろんな風邪があるようにいろんな薬があります。風邪の症状に合わせて処方を受けて下さい。いろんな症状がある人は、一番辛い症状を伝えると良いでしょう。前立腺肥大で尿が出にくい人、緑内障がある人、以前飲んだお薬でアレルギー(皮膚のブツブツやか痒み、意識や血圧の低下など)があった人は必ず伝えて下さい。

 ・体を温める内服薬
 ・元気を出す内服薬
 ・食欲を出す内服薬
 ・鼻水を止める内服薬
 ・喉や頭、腫れたリンパ節の痛みをとる内服薬や坐薬
 ・痰を出やすくする内服薬
 ・痰を切れやすくする内服薬
 ・痰を出しやすくする内服薬
 ・お腹を動かす内服薬
 ・お腹の動きを止める内服薬
 ・腸の中の細菌のバランスを良くする乳酸菌の内服薬
 ・胃の粘膜を守る内服薬
 ・咳反射を止める内服薬
 ・嘔気を抑える内服薬、点滴
 ・バイ菌を殺す内服薬、点滴
 ・喉の粘膜を保護するうがい薬

■ 咳や下痢は、バイ菌を体の外に出す身体の大切な防御反応ですので、最近では止める治療は積極的にはしていません。咳があまりにきつくて眠れないとき、咳で食事が取れないときは相談して下さい。下痢がひどい時は点滴が必要となってきます。

■ 抗生剤について
感染すると風邪症状を引き起こす、いわゆるバイ菌の中には、ウイルスと細菌があります。風邪の多くはウイルスが感染していることが多く、抗生剤が効かないことが多く、ほとんどの場合は、ウイルスを体の外に出すための身体の反応をサポートすることになります。

バイ菌を殺す薬は、抗生剤、抗生物質、抗菌薬と呼ばれています。必要な時に十分な量を十分な期間投与することで効果が得られます。また、細菌の種類によって抗生剤の種類も変わってきます。自己判断での乱用や、他の人から貰ったりあげたりはしない方が賢明です。症状が軽くなってきても、指示された量を指示された期間飲むことを強くお勧めします。

■ 点滴について
「風邪をひいたので点滴を…」と言う患者さんが時々います。だいたいそんな時にする点滴は、ポカリスエットを薄めたような点滴を1~半本します。ビタミン剤を入れるところもあるかもしれません。点滴をするよりも、水分をしっかり摂って、可能な範囲でバランスの良い食事をすることが、点滴よりも大切です。しかし、食事が口から全く摂れないような下痢や嘔吐の場合は、点滴が医学的に必要と判断される場合は、点滴が大切な治療となってきますのでご相談下さい。また、感染に弱い基礎疾患(糖尿病、ステロイド内服中、慢性閉塞性肺疾患COPDなど)をお持ちの方、高齢の方など、細菌が関係していて今後悪化しそうな兆候がある場合には点滴で抗生剤を投与することがあります。お持ちのご病気があればしっかり伝えて下さい。